音楽レクと音楽療法は一見同じように見えることがありますが、実は大きく異なります。
「歌う」「体を動かす」「楽器演奏」など内容的には似ていますが、一番の違いはアセスメントに基づいた「療法・療育目的」を設定しているか否かです。
「なぜ、この曲をつかうのか?」
「なぜ、同じ曲を歌うのか?」
「なぜ、この楽器を特定の曲で使うのか?」
「なぜ、プログラム通りに進めないのか?」
疑問に思われる方も多いでしょう。
しかし音楽療法においては、これら全てに臨床的な観点から説明できる理由があります。
音楽療法では療法的な目標を達成することを第一に考えて、曲や活動内容を決定します。どんな動き、言葉、プランにもねらいがあり、プログラムの一つ一つには臨床的な理由があるのです。音楽療法の場面は対象となる方の「いま・ここで」の体験を大切にしながら進めますので、プランを変更することも多くあります。 一番大切なことは音楽療法の体験が対象となる方にとって成長の手助けになることです。
私達MUSIC POWER for ALL.の使命は音楽療法を受ける方のメリットを一番に考えた臨床・サービスをご提供することです。
ご依頼主や担当スタッフの皆様と、必要なだけ話し合い、協力し合い、その場限りではなく持続可能で成長し続ける音楽療法を目指します。
音楽療法にできること、できないことを明確にお伝えすることが大切だと考えます。
皆様に音楽療法を正しく知っていただくために職員研修やご家族へのご説明、大学等での専門的な講義から地域の健康教室等でのセミナーや実践的なワークショップも積極的に行っています。
日本の医療・福祉の場に音楽療法士がいることが当たり前の世の中になるために、少しずつ歩んで行きたいと思います。
MUSIC POWER for ALL.代表
狩谷美穂