県立広島病院「きりんさんの会」
11月15日は久しぶりに対面で開催された県立広島病院「きりんさんの会」での音楽療法でした。
「きりんさんの会」は、県立広島病院NICUを退院(予定者も含む)し、体幹機能障害2級以上、療育手帳A以上相当、気管切開/在宅人工呼吸器/在宅酸素などの呼吸に関する医療的ケアを受けて通院している方で参加希望の方を対象とされています。
この会では毎回30分間の音楽療法を提供させていただいています。
通常は年に3回の対面開催ですが、コロナ期間中は回数も減少し、オンラインでの開催でした。
今回は対面での音楽療法が可能になりました!!!
久しぶりにお会いする馴染みの医療スタッフ皆様、保護者の皆様と再開を喜び合いながら子供達一人一人の成長を感じ、喜ぶ回となりました。
今回の音楽療法では、タンバリン、ツリーチャイム、そしてオクタチャイムを使った個人演奏を一人一人の反応に合わせてアプローチを変えながらご提供しました。
そして最後はみんなで一緒にシェイカーを振りながらフルート演奏でジブリの名曲を演奏。(もちろん医療スタッフの皆様も一緒に演奏してくださっていました。ありがとうございます。)
たくさんの笑顔と子供達のリズミカルな動きが見られていました。
最後にはこの会のテーマソングになっている「ビリーブ」を生のピアノ伴奏に合わせて合唱して終わりました。
声を合わせて、みんなの思いを共有する「ビリーブ」。本当にぴったりの曲だと思います。
私も歌いながら込み上げるものがありました。
ここでの音楽療法の目的は
- 子供達が主役となり音楽を介して他者と共に楽しむ
- 子供達の「表現する力」の育成と成功体験の共有
- 保護者同士がリラックスして楽しみ、交流できる環境作り
- 子供達、保護者、医療、福祉、ボランティアが共に音楽を楽しむことでコミュニティーとしての意識を高める
ことだと狩谷は考えています。
回数は少ないですが、毎回子供達の成長を見せていただいています。
笑顔はもちろん、驚いたような表情、初めての楽器に緊張の表情など音楽療法中に見せる子供達の表情は本当に豊かでした。
そして、この会から音楽療法士が学ぶことも多々あります。
医療ケア児を取り巻く社会の課題、私たち音楽療法にできること、そして求められる知識と技能について考える日々です。
きりんさんの会の運営スタッフの皆様、ありがとうございました。会場の写真を撮り忘れました。
写真は今回も使用した、子供達に人気のオクタチャイム(右側)です。
投稿日:2023年11月22日